INTERVIEW

地域課題に“光”を当て
ソリューションを生み出す

YASUNARI
SASAKI

佐々木 康成

サービス企画

新規事業開発

教育学部 保健体育科 卒業

[拠点:浜松本社]

前職では広告代理店で観光プロモーションの施策立案に携わっていました。地域の人や文化、歴史など、固有の魅力にフォーカスし、地域の稼ぐ力に変える「コトづくり」に挑戦したい気持ちが高まり、スズキに入社しました。

私が今取り組んでいるテーマは、「地域コミュニティ」です。地域のコミュニティである「軽トラ市(軽トラの荷台を売り場として食料品などを販売する臨時の市)」の運営に関わり地域の方々と交流しながら、地域にとって必要なサービスを模索しています。

地域課題を解決するスズキの取り組みと聞くと、モビリティの活用が頭に思い浮かぶかもしれません。ですが、私たちは現場と向き合う「三現主義」を大切にしており、モビリティに関わらず、地域の皆さんが抱える本質的な課題を見つけることを優先しています。

地域の方々に寄り添い共に汗を流しながら、持続可能な地域づくりに貢献したい。地域の可能性を掘り起こし、地域がより元気になるような新たなサービスを提供することが今後の目標です。

PROFILE
  • 2009

    4月 広告代理店へ就職。営業を担当。

  • 2013

    4月 マーケティング職のリサーチ部門に異動し、大規模なリサーチの企画、設計、データ分析を担当。その後、広告戦略部門にて広告戦略の立案に携わる。

  • 2023

    5月 スズキ入社。地域活性化に向けた新規事業開発に取り組む。

  • モビリティ企業の枠を超え、地域の課題に飛び込む

    スズキは全国様々な地域にモビリティを展開し、とくに地方においては軽トラックや軽自動車など経済性に優れたクルマによって人々の暮らしに寄り添ってきました。しかしながら、少子高齢化や人口減少が進む中、とくに地方では公共交通へのアクセスが乏しくなることで、日常の買い物や通院、住民同士の交流などの機会が減っています。そのことは、地域の担い手のさらなる減少を招き、生活基盤が弱くなることで地域の維持に関わる様々な問題につながります。持続可能な地域社会の実現を目指すスズキでは、「軽トラ市」が商店街をはじめとするコミュニティの活性化につながることに共感し、その運営支援などを通じて持続可能な地域づくりに取り組んでいます。

    軽トラ市とは、軽トラックの荷台を店舗代わりにして、地域の商店や生産者が商品を販売する臨時の定期市です。物品販売の場だけでなく、地域の人々が集まり、交流する場としての価値も持っているため、地域活性化の切り札として期待されています。ただし、運営者の高齢化に伴い、今後の運営を支える仕組みやサービスが必要とされています。あるいは、地域特有の課題も。たとえば、交通インフラが乏しい地域では、軽トラ市に来てもらうための移動手段を考えなければいけません。

    そんな中、私は「地域のコミュニティを維持・拡大し、地域や人々を元気にする」をミッションに、軽トラ市の開催地域に滞在しながら、地域や人々を元気にする新たな施策を模索しています。モビリティに限定されず、現場の本質的な課題の解決に貢献していくことを目指しています。

  • マス広告では拾いきれない地域の魅力を価値に

    前職は、広告代理店のリサーチャー・マーケターとして、主に観光地のプロモーション施策を立案する業務に携わっていました。観光を促進するためには、ポピュラーな観光地の紹介が多くなります。ですが、観光という字は、「光」を当てて「観る」と書きますよね。地域には、すばらしい伝統や文化がたくさんあります。魅力的な“あの人”がいるから会いにいきたいといった、「人」を起点とする観光ニーズもあるはずです。

    そうした人や伝統、文化に光を当て、地域に新たな価値を生む仕事をしてみたい。そのように考えていた中で出会ったのが、今の仕事でした。スズキでは「三現主義」(現場・現物・現実)を重視し、実際に地域に足を運びながら、現場で生まれる課題に向き合っているとのこと。この姿勢に共感し、私自身もより実践的なアプローチで地域活性化に貢献したいと思い、キャリアチェンジを決意した流れです。

    入社後は、軽トラ市プロジェクトの担当となり、ご縁のある開催地に足を運んできました。軽トラ市の運営会議に参加したり、ワークショップを実施させていただいたりと、各地域の皆さんと共に運営の改良改善案や新しい施策を考えています。

    その中で、地域コミュニティを活性化する一番の鍵は、運営を担う人の熱量だと思うようになりました。実は、軽トラ市の運営は「地域をよくしたい、住民に喜んでもらいたい」という有志の皆さんがボランティアで行っている場合がほとんど。軽トラ市を運営している皆さんの熱量を高めることが、軽トラ市の充実につながり、ひいては地域活性化に寄与します。やはり地域の人にフォーカスし、スズキにできる支援を考える姿勢は重要だと思いますね。

  • 地域の熱量を付加価値に変え、持続可能な未来へ

    スズキへの入社で、施策の立案から現場の声を聴く役割にシフトし、マスから特定の地域へと対象も変わりました。ゼロから事業を立ち上げる難しさにも直面していますが、たくさんの人と出会い、地域の本質的な課題と向き合えることは現職の魅力です。そして、皆さんの声から生まれる新たなサービスが、社会課題の解決につながるかもしれないこと、多くの人を助けられる可能性があることには、大きなやりがいを感じています。

    そんな私の目標ですが、今もなおサービスの仮説を検証している段階なので、第一目標は事業の道筋を見つけることになります。展望として思い描いているのは、人が周遊したくなる地域づくり。地域の魅力を引き出し、人々が自然とその土地に足を運ぶ仕組みを作れたら理想的です。一方で、地域の活性化や持続性を考えるなら経済性も重要なテーマです。地域がお金を稼ぐ力を生むような仕組みを見出せたらと考えています。

    メンバーの仕事ぶりを見ても、スズキには企業理念が浸透しており、社員1人ひとりが地域の方々と共に汗を流し、課題解決に取り組んでいるのを感じます。私も地域の人々と共に熱量を生み出し、持続可能な地域づくりに役立っていきたいと思います。

  • 家族にとってベストな町が見つかる

    浜松に移住する際、子どもの進学を控えていたこともあり、広大な浜松市の549もの町から住むエリアを選ぶのは本当に悩ましいものでした。それぞれに特徴がある中、街と自然が調和し、近くに公園や商業施設が揃い生活環境が充実しているエリアを見つけたいと考えていました。

    そんな時、会社に同世代の社員が多くいることが心強く、彼らにそれぞれのエリアの雰囲気や住みやすさ、子育て環境などを詳しく聞くことができました。実際に住んでいる社員ならではの生きた情報や、おすすめのスポットなども教えてもらい、最終的に納得のいくエリアを決めることができたのです。

    見つけたエリアの学校には、転勤族のご家族も多いと聞き、同じような境遇の方が多いという点も安心材料になりました。同世代の社員たちのサポートがあったからこそ、安心して浜松への移住を決断できたと感じています。

     

    ※部署名、内容はインタビュー当時のものです。