INTERVIEW

スキームや数字の“礎”を築き
将来にわたり事業の発展を支える

YUSUKE
HIASHI

日足 祐介

サービス企画

経済学部(地域経済学専攻) 卒業

[拠点:浜松本社]

新卒で入社してから約6年、財務部で国内と国外両方の税務を経験し、ジョブローテーションの機会にコネクテッドセンターに異動しました。配属先に事業部門を選んだのは、財務部時代にエビデンスだけにもとづく“杓子定規な対応”をしてしまっているのではという疑問から。当時、「スズキコネクト」はローンチから1年が経つころで、自分も事業開発の最前線に加わりビジネスを深く理解したいと考えました。

現在は、中長期の国内コネクテッド事業の収益予測を策定したところ。インドや欧州におけるコネクテッドのサービス企画にも携わり、法令を照らしあわせながら事業スキームを描く仕事にも携わっています。

私たちが策定するスキームや数字は、将来的なフィジビリティ(実現可能性や採算性)の検証にも用いられ、事業の発展を支える礎となるものです。バックオフィスも一丸となり事業を開発していく。そんなコネクテッドセンターの醍醐味をお伝えします。

PROFILE
  • 2016

    4月 スズキ入社。同年9月、財務部税務課に配属。

  • 2022

    12月 ジョブローテーションの一環でコネクテッドセンターへ異動。国内事業のコスト集計および欧州における事業スキームの立案を担当。

  • 2024

    4月 海外サービス企画を担当。欧州・インドにおけるサービス要望を吸い上げ、実現性を検証する。

  • 策定の難しい新規事業の収益予測や事業スキームを立案

    6年間にわたる財務部での業務経験を活かし、コネクテッドセンターの事業管理として主に2つのプロジェクトに携わりました。1つ目は、国内コネクテッド事業のコスト集計および収益予測の立案です。現在、中長期の数字を策定したところで、その予測にもとづいてサービスの料金や新規事業の実行可能性などが検証されています。もう1つは、欧州におけるコネクテッドサービスのビジネススキーム立案です。社内の各部署と議論を重ね、必要となる契約を検討してきました。また現在はサービス企画として、インド・欧州からの要望を吸い上げ、実現性を検討するという業務も行っています。

    ジョブローテーションの機会にコネクテッドセンターを志望したのは、事業により貢献できる財務パーソンになることを目指したためです。財務部時代、各部署や拠点からの税務相談に応じる中で「エビデンスや法令に沿った回答は基本だとしても、もっと現場の事情に寄り添った対応をできるようになりたい」という反省がありました。

    実際に事業開発の現場に入ってみて、仕事の意義を伝えて協力を得る難しさを感じています。たとえば、新規事業においてサービス開始後の収益予測を立てることは容易ではありません。何にどれだけ費用がかかるのか、追加投資の見込みはないかなど、現場の実態を教えてもらってやっと数字が算出できます。また、必要な対応や作業を日常業務に組みこんでもらうために「お客様にとって、スズキや事業部にとって、こんなメリットがあるので協力してほしい」と、相手の立場に立ったアプローチが必要です。

    このように相手の協力を得ていくスキルは、事業部門でなければ身につけるのは難しいと思います。バックオフィスのメンバーであっても、自分たちの考えを積極的に伝えてよりよい事業開発に貢献する――最前線の仕事であることを日々、実感しています。

  • 事業管理を身につけ、人々の暮らしの幸せに貢献できる自分へ

    大学時代、地域を活性化する金融の在り方についてフィールドリサーチをしていたことから、金融業界を目指し内定をもらいました。ただ、人々の暮らしに直接役に立つ仕事がしたく、メーカーの選考も受けました。中でも、ものづくりで一人ひとりの幸せに貢献しているスズキのカルチャーは魅力的で、入社の決め手となりました。

    入社時に私が考えたキャリアの第一目標は、事業全体の流れを考えられる力を身につけること。財務部でも“お金の流れ”からスキルを習得できると知り、自身のバックグラウンドを活かせそうだと興味を持ちました。また、事業の企画の段階から財務の知恵や考えを活かして事業部門に関わっていく業務も経験できると聞いて、配属を希望した流れです。

    財務部における前半3年間は、社内各部門から寄せられる問い合わせ対応や法人税の申告業務などを通じて税務を学び、その後の3年間は国際税務に携わりました。国際税務における重点課題は、移転価格税制への対応です。国境をまたいだグループ企業間の取引では、不当な利益移転とみなされないように取引価格の適正化が求められますが、海外の税務当局は見解が変わることもしばしば。外部コンサルタントの協力を仰ぎながら税務当局と交渉を行い、合意を形成していきました。

    いまやビッグ・テックの動向によって、国際税務のルールも改正されるような時代です。新税制の導入にともなう事業の下地づくりや税務調査への対応など、ハードな案件も経験しました。財務の仕事は、表には見えない部分で事業を支えている。そのことを肌身に体感できた6年間は、その後の仕事のベースとなっています。

  • 新規事業の礎を固め、持続可能な発展を支える

    今、コネクテッドセンターで開発している技術やサービスは、今後多くの分野でスズキに必要不可欠なインフラとなっていくものです。コネクテッドカーを通じて収集されるデータの利活用や自動運転、EV(電気自動車)などの事業化を検討する際も、今の枠組みがベースになるはずです。バックオフィスの私たちが立案してきたスキームや数字は、コネクテッド事業の持続的な発展を支える「礎」だと思いますし、社内の理解や協力を得るための拠り所にもなるといいなと思います。

    バックオフィスのメンバーも事業開発に取り組み、ともに未来価値を創りあげる経験は、コネクテッドセンターだからこそ得られるかけがえのない財産です。ジョブローテーションの満了とともに財務部に戻っても、ここでの経験と知見を活かし、事業に貢献していきたいと思います。

  • アウトドアの趣味でつながる仲間の輪

    スズキへの入社で浜松に引っ越してきましたが、アウトドアの趣味を通じてすぐ友人ができました。ちなみにこれはモビリティメーカーらしい「あるある」で、休日は先輩や同期がボートを出してくれ、沖釣りを楽しんでいます。おすすめの釣りスポットは浜名湖です!先日はカンパチがヒットして、スーパーに持ち込んでお造りにしてもらいました。一日中、仲間とのんびり過ごせる休日は浜松暮らしの恩恵です。

     

    ※部署名、内容はインタビュー当時のものです。