USE CASE
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SUZUKI FLEET
株式会社IHIインフラ建設
車両事故を10分の1に削減した、意識改革への取り組み
安全運転スコアの効果的な活用方法とは
全国各地の橋梁や水門を新設・修繕する株式会社IHIインフラ建設様。生活の安全を守る仕事の傍らで起こってしまう、業務中の車両事故に課題を感じていらっしゃいました。SUZUKI FLEETの活用、そして複合的な取り組みの結果、事故件数を約10分の1にまで減らすことに成功されています。今回はその安全運転推進の取り組みを担当された佐藤様、八木様、阿部様の3名にお話を伺いました。
暮らしを守る仕事の中で、車両事故が課題に
まずは御社の事業内容について教えてください。
佐藤様(以後敬称略):弊社には大きく分けて「橋梁事業」と「防災・水門事業」という2つの事業があり、橋梁や水門の新設および修繕、点検などを行っています。さらに、防災のための制振装置の新設や点検なども行います。
まさに、暮らしの安全を守るお仕事ですね。車両はどのように使われているのですか?
佐藤:営業や、工事現場への移動に使っています。日本全国に工事現場があるので、営業所だけではなく、現場の近くに構えた事務所からの移動に使うこともあります。車両はほとんどがリースかレンタカーなので、全国で稼働している車両の台数は流動的ですが、だいたい200〜300台くらいになると思います。
SUZUKI FLEETを導入されたきっかけは何だったのでしょうか?
佐藤:実は以前から車両事故の件数が多いことが課題でした。どうにかならないかと、警察署や保険会社の方をお招きして安全講習を実施したりしていたのですが、なかなか効果が出ずに困っていたところ、SUZUKI FLEETを知りました。
八木様(以後敬称略):何かいいものがないかWEBサイトで情報収集してみたり、展示会場で目にしたりする中でSUZUKI FLEETに出会い、他のメーカーさんとも比較してから導入を決めました。
他サービスと比較された上でSUZUKI FLEETに決めたのはなぜですか?
八木:SUZUKI FLEETはシガーソケットに挿すだけで設置できて、取り付けが簡単というのが非常に大きかったです。他の製品だと電源を引いてこないといけなかったんですよね。先ほど申し上げた通り、弊社ではリース車両を利用しており、よく車両を入れ替えなければならない我々の運用にはフィットしませんでした。
システム × 人の柔軟な判断で納得感ある運用を構築
現在のSUZUKI FLEETの運用方法を教えてください。
佐藤:弊社の場合は全車両につけるのではなく、車両事故を起こした社員の車にSUZUKI FLEETのデバイスをつけてもらっています。このような運用をすることで、本社がしっかり見ているということをアピールし、安全運転意識を高めてもらっています。さらに、運転スコアは本人に加えて上長にも共有し、面談で一緒に運転状況を振り返ってもらっています。
阿部様(以後敬称略):社員の事故履歴や運転スコアは、台帳で管理しています。起こしてしまった事故の内容などでランクをつけていて、Bランク以上の社員には強制的にSUZUKI FLEETを使ってもらいます。3ヶ月間で運転スコアが平均75点以上になると、上長から解除申請があり、解除の対象になります。しかし、過去には1年近くSUZUKI FLEETを外してあげられない方もいて、よく話を聞いてみたら、道路の状況が影響していることが分かりました。
八木:山道の運転が多い人は、どうしてもハンドル操作が増えるのでスコアが低くなりやすかったり、逆に高速道路を走ることが多い人はスコアが高くなりやすかったり、ということがあるようですね。なので、上長が車に同乗して、問題なさそうなら「大丈夫そうです」と報告をもらう。それで解除とする場合もありました。
完全にシステムに頼るのではなく、人の目と合わせて総合的に運用されているのですね。
複合的な取り組みにより、事故件数が約10分の1に減少
SUZUKI FLEETの導入後、社員の皆さんに変化はありましたか。
佐藤:2023年度に11件あった車両事故が、2024年度には1件にまで減少しました。もちろん、SUZUKI FLEETの他にも施策を行ったので、あくまで複合的な効果だと考えています。というのも、先ほどお話しした安全講習の参加率を調べたところ、車両事故を起こしている社員がほとんど参加していなかったことが分かりました。これはもう意識の問題だろうと考え、まずは講習にきちんと参加するよう強く呼びかけました。その結果、受講率も80%くらいまで向上し、事故件数も激減しました。
まさに意識改革に成功されていますよね。これほど受講率が向上した理由は何ですか?
阿部:先ほどご紹介した台帳に講習の参加有無を反映していることも、要因の一つでしょう。台帳の基礎点は事故の内容で決まりますが、「安全講習を受けていない」「ドラレコを正しく設置してない」などがあるとポイントが加算されます。その結果、ちょっと縁石に擦ってしまっただけの軽微な事故でも違反ポイントがたまり、SUZUKI FLEETの利用対象者になってしまいます。この仕組みは社内にも開示しているので、社員の意識向上につながっているのではないでしょうか。
今後は運用改善でさらなる活用の深化を
今後、SUZUKI FLEETに期待していることはありますか?
阿部:さきほど申し上げた通り、高速道路と一般道でスコアの出方が変わってしまうことについては、SUZUKI FLEETを使ってもらっている社員の不満にもなっているので、検討課題だと思っています。これは私共も現場社員の声を聞くまで分からなかったんですよね。今後、運用でのカバーなども含めて検討したいと思います。
ご期待ありがとうございます。今後もユーザー様のお声を開発に生かして参りますので、引き続きご活用をよろしくお願いいたします。